カテドラル関口教会聖マリア大聖堂。
明治時代に建てられた聖堂が大戦で焼かれ、1964年(昭和39年)12月、東京オリンピックが終わった年末に竣工したのが、現在の大聖堂。
ちょうど椿山荘とフォーシーズンズホテルの前に建っているシンボリックな教会なので、昔よくフォーシーズンに行っていた時から知ってはいたが、きちんと見たことがなかったので、初めて聖堂内に入ってみた。
設計が代々木のオリンピック体育館や現在の東京都庁舎を設計した丹下健三氏。
代々木の体育館と同じようにステンレスの曲線の面が大きいのが特長で、上空から見ると十字架のカタチをした意匠になっている。大聖堂の高さが約40メートル、隣りにある鐘塔は60メートル以上ある。
で、教会だから誰でもいつでもなかに入ることができる。中に入れば高い天井の大空間が広がり、天井を見上げると十字架のカタチに天窓があり、そこから柔らかな外光が入ってくる。後ろを振り返ると、教会にあるパイプオルガンとしては日本最大級と言われるイタリア製のパイプオルガンが静かに佇む。
カトリック教会では日本に16の「教区」があり、それぞれの「教区」に「司教」がいる。
その「司教」が座る椅子のことをギリシャ語で「カテドラ」と言い、司教座のある教会を「カテドラル」と呼ぶらしい。
関口教会は東京教区の司教座聖堂であり、聖マリアに捧げられたため、「カテドラル関口教会聖マリア大聖堂」と呼ばれている。
広い庭の片隅にはフランスの片田舎の洞窟「ルルド」のレプリカがあり、聖母マリアが現れるという奇跡が起こるとされている。
その隣りの埋め込みには日本的な椿が咲きほころんでいた。