Tokyo Nice

たい焼きと消費税。

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人形町、柳屋さんのたい焼き

最近、たい焼きをいただく機会が続いた。自分も好きだが、なぜ日本人はこんなにもたい焼きが好きなんだろう。以前、勤務先の会社が麻布十番にあった頃、浪花屋という有名なたい焼き屋があり、手土産によく買っていたが、予約をしておかないと行列をして買うことになる。昔、レコード大賞まで受賞した子門真人の「泳げたい焼きくん」の唄のモデルになったお店だ。10年くらい前に、1個150円程度のたい焼きだけで麻布十番にビルを建てたから、本当にめで鯛というか凄い。
最近はたい焼きを買って食べることもあまりなかったが、何度か人形町に行く用事があり、いつも行列をしているたい焼き屋さんがあり、人が並んでいるとどうしても食べたくなる人間の性で、思い切って並んでみた。暖簾には「高級たい焼き柳屋」とある。たい焼きに高級という言葉をつけてしまうのも勇気のある店主だと思いながら店内を見ていたが、みなさん無口でただひたすら焼き続けている。お客さんも多くが1個ください、2個くださいという方が多く、私のように10個くださいというまとめ買いは少ないので、地元の方のオヤツとして愛されているのかなという印象。食べてみると、あんこがしっかり入っているが甘さがそれほど強くなく、1個簡単に食べられる。これで140円、税込み。
そしてもう1軒は銀次というたい焼き。東京駅八重洲口大丸の地下食料品売り場にある銘店。ここもいつも行列だという。こちらのたい焼きは手土産でいただいたもの。このたい焼きのカタチがまんまるで可愛らしい。この丸いカタチにしたのが成功のポイントだと思う。たいの形にこだわらず、シンプルな丸。その方が型代も安く上がりそうだし、思わず微笑む。こちらも甘さ控えめなつぶあんで150円。
ま、味に関しては大差がないというのが実情。いただくのもほとんど冷めてしまったものの場合が多い。レンジでチンしてしまえば、さらに味は大雑把になってしまうし。これだけスイーツだとかコンビニですら甘いモノがたくさん手軽に買える時代なのに、なぜ、昔からあるたい焼きは愛されているのか。やっぱりちょっとした手土産には、鯛はめでたいという気持ちになるし、持参する方も気軽なお祝いとして持ちやすい。ということなのだろうか。
そして、いよいよもうすぐ増税である。1個140円税込みで販売していたたい焼きはどうするのだろうか?1円単位の端数が出るが、それでは行列の客をさばくのが大変だし、10円の値上げだと便乗だと言われかねない。かと言って税込みで価格も据え置きでは利益が確実に減る。小麦粉もアンコの原材料も値上がりしているだろうし。我々はスーパーなら小銭の釣り銭が当然だが、このような個人商店だと無意識に税込でポッキリ価格で買い物をすることが多い。でも、実際にはこのような商店が一番苦慮するし、影響を受けやすのかもしれない。本来消費税は国民全員に平等な課税なのだから、みなさんその分は値上げすればいいと思う。でも、1個140円のたい焼きはどうするのか?と考えると、私は150円になっても何ら問題ないと思う。個人商店さんに負担をしていただくというものではないので、我々消費者が負担すべきものなのだから、10円単位で値上げしてくださいと言いたい。小銭を持ち合わせていない時に限って、いつもレジで501円とかになるのは、本当にいやで嫌でたまらない。コンビニやスーパーでは負けてよと言っても通じないし。だいたいあの巨大な自動計算レジが気に食わない。
ということで、個人商店さんは、10円値上げでいいじゃないか、とみなさんに提案したいとたい焼きを食べながら感じた。

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