世田谷農園で野菜を作ることで、気候に敏感になる。
世田谷農園で野菜づくり。
今シーズンも今日からスタート。朝から気温が上がり春本番の日和。風もなかったので、今日はジャガイモの種芋植えとほうれん草の種まき。ほうれん草はここ2年、気候不順で不作に終わったので、今回はうまく育つようにと願うばかり。ジャガイモは毎年上手に採れるので、それほど心配なし。
ここ数年感じるのは、世田谷でも気候不順が続いているということ。晴れ続きの後に突然のゲリラ豪雨や苗をなぎ倒すような突風が吹いたり、去年は雹(ひょう)も何度か降った。毎日の都会生活だけなら、その日に驚くだけだが、野菜づくりをしていると、発芽したばかりの畑に雹が降ったりゲリラ豪雨に見舞われると、そのシーズンの収穫は限りなく不可能になるので気候に対してとても敏感になり、気をもむことが多くなる。先月の豪雪災害も同じで、群馬や長野の農家さんの育苗ハウスも倒壊してしまったので、まだ種蒔きもできていない状況。今、種蒔きができないと、5月以降の葉物野菜の収穫が不可能になる。今はネギが高いとか言われているが、これから半年先の葉物野菜はもっと不足してくるのは間違いない。そもそも気候の影響を受けにくいようにするためにハウスという人工的な施設を作って、自然から保護して栽培しているが、ハウスそのものがやられてしまったので、今年は露地野菜もハウス野菜も栽培すること自体が困難な状況になっているということ。さらに、この災害を機会に農業を辞めてしまう高齢の農家さんも多いと聞くので、ますます野菜が不足する可能性もある。
農家の次男坊として育ったことと、東京で働くようになってからも撮影のために天気予報だけは気にする生活を続けてきたこともあるが、東京で野菜を作るようになって、ますます気候に敏感になる。それが地球上で生かされている人間らしい感覚を備えていることだと感じる。本当に今日は春のような暖かな穏やかな一日だった。昼寝に最適な。