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夏枯れの新聞広告。

夏休み。
先週末から大学も夏休みになったのだろうか。渋谷にある事務所の先には國學院大學があり、毎朝大勢の学生たちが狭い道路を道いっぱいに広がって歩いて行く姿も少なくなった。渋谷駅東口からだと徒歩20分くらいだろうか。毎朝歩く学生たちの姿を見ていて感じるのは、育ちの良さだ。学生とは思えないほど身なりがいい。可愛らしいデザインのミニスカートをヒラヒラさせながら歩いて行く女学生の姿も多い。我々の頃は、バンカラというほどではなかったが、地方出身者がほとんどだったので、みんな仕送りによって安アパートの家賃を払い、遊ぶお金を得るためにはアルバイトも欠かせなかった。従って、毎月自由に使えるお小遣いもそれほど多くはなく、毎日がTシャツにジーンズがお決まりで、流行りのファッションに身を包むなんてことはほとんどなかった。女性の学生もそうで、みなジーンズを履いていて、ミニスカートで学部に来る、そんな姿は記憶に無い。
今の世代の学生の親御さんは私と同世代なので、東京第二世代、つまり東京で生まれ育った世代なので、仕送りもいらない自宅通学の学生が多いのだろう。それだけ親の負担も少なく、学生のお小遣いもエンゲル係数がそれほど高くないので、ファッションやお化粧にもお金を回せる、そんなことだろう。

昨日の朝刊。国士舘大学の広告が出ていた。国士舘というと学ラン、まさにバンカラのイメージだが、赤色のカラー、英文字表記などの印象はまったく昔のイメージとは違う。コピー内容も、国際化の学部を訴えている。国士舘大学は世田谷区役所の近くにあり、國學院大學と同じように立地環境も悪くないので人気なのだろうか。
1990年代、多くの大学が八王子の方へと移転した。広いキャンパスを確保するために、地価の安い郊外へと移転するのは高度経済成長時代には必然の経営判断だったのだろう。しかし、少子化の影響が出始めた今、学生数は毎年激減する。大学も学生確保のためにこのような広告による集客戦略が必要になってくる。六大学だからと言って安閑とはしていられない。
そう言えば、何年も前から大学の仕事が広告会社のメインクライアントになってきている。私自身は関わったことはないが、受験生数の確保こそ、学費の確保に直結する大切な集客となる。全国紙でのこのような全面広告も度々目にするし(と言っても、学生が新聞を購読しているとは思えないので、親へのメッセージなのだろうか)、入学案内のパンフレットの制作にも力が入り、え〜っというような内容もあるかもしれない。
夏休みシーズンは夏枯れとなり、全国紙も媒体料がディスカウントされる。そのタイミングでこのような広告もあるが、夏休み直前にはドラえもんの広告もあった。

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