東京都庭園美術館、リニューアルオープン。その1。
大好きな庭園美術館が先週末リニューアルオープンした。
3年間に渡る大規模なリニューアルで、さらにアール・デコ様式の意匠が美しく蘇り、新たに新館もオープン。
庭園カフェもあり、平日には館内の写真撮影も許可されているというので、早速朝から出かけてみた。
東京都庭園美術館は、1933年(昭和8年)に朝香宮邸として建てられ、当時世界的に流行していたアール・デコ様式の建築としてきれいに保存されている。
東京都の有形文化財に指定されていて、都が管理運営している。
朝香宮家とは、久邇宮朝彦親王の第8王子鳩彦王が1906年(明治39年)に創立した宮家。
鳩彦王は、陸軍大学校勤務中の1922年(大正11年)から軍事研究のためフランスに留学したが交通事故に遭い、1925年(大正14年)まで長期滞在。
当時フランスは、アール・デコの全盛期で、その様式美に魅せられた朝香宮ご夫妻(鳩彦王)は、自邸の建設にあたり、フランス人芸術家アンリ・ラパンに主要な部屋の設計を依頼し、アール・デコの精華を積極的に取り入た。
建築を担当したのは、宮内省内匠寮の技師、権藤要吉。彼も西洋の近代建築を熱心に研究し、朝香宮邸の設計に取り組んだ。
さらに実際の建築は、日本の職人技が随所に発揮され、朝香宮邸は、朝香宮ご夫妻の熱意と、日仏のデザイナー、技師、職人が作り上げた建築作品と言える。
現在は美術館として使われているが、アール・デコ様式を正確に留め、昭和初期の東京の様子をうかがうことができる貴重な歴史的建造物として、東京都指定有形文化財に指定されている。
1933年(昭和8年) 朝香宮邸が竣工する。
1947年(昭和22年)〜1954年(昭和29年) 政府が借り受け、吉田外相・首相公邸として使用される。
1955年(昭和30年)〜1974年(昭和49年) 国賓、公賓の迎賓館(白金迎賓館)として、赤坂迎賓館開設まで使用される。
1983年(昭和58年) 東京都庭園美術館として一般公開される。
1993年(平成5年) 本館[旧朝香宮邸]が東京都指定有形文化財[建造物]第1号に指定される。
2013年(平成25年) 開館30周年を迎える。
2014年(平成26年) 11月、リニューアルオープン。
詳しくは東京都庭園美術館のホームページへ。
その2に続く。