101年目のロバート・キャパ展。
ロバート・キャパ展へ行って来た。
何と晩年に愛用していたカメラの実機が展示されていた。ニコンSだった。もちろんライカも愛用していたが、同時代のニコンも使っていたいという。ヴィンテージプリントも数枚展示され、貴重な展示を見ることができた。
マグナムの写真家の写真展や写真集は若い頃からできるだけ見るようにしているが、時代が変わっても見た時の印象が変わらないのは写真の力なのか。あるいは、今回感じたのは戦争というあまりにも大きな時代の荒波の中でこそ、これだけの人間の本能的な表情の写真を撮ることができたのかもしれないということを感じた。平和な時代に生まれ、平和な東京で生き、キャパの写真に移されているようなシーンは映画の中のことでしかない。でも、彼は実際の戦場の中で、望遠レンズも付けずにその場でしか撮れない写真を写していた。そんな当然のことを改めて強く感じた写真展だった。やっぱり戦争は行けない。その思いだ。
5月11日まで開催中。東京写真美術館。
101年目のロバート・キャパ展。