築地魚河岸の大江戸さんで今年最後の海鮮丼。
築地市場がなくなる。
今から何年前だろうか、そんな話題が出始めた頃、ちょうど築地の町の取材もあり、築地の生い立ちを調べたことがあり、それ以来、毎年年末にはここへ買い出しに来るようになった。
本来は仲買人さんたちの買い付け市場である卸売市場はプロの市場だが、年末になると我々のような一般客も増え、それ以上に海外からの観光客がマグロのセリの見学にやってくるなど話題にはなっていた。
あと数年で豊洲に移転し、この風景も見ることができなくなると思うと、やはり来ないわけにはいかない。
朝6時ころには地下鉄で到着し、卸売市場内を見学しながらお正月用の買い物をし、その後お決まりで魚河岸市場でお寿司や海鮮丼をいただく。昨日も大江戸さんの行列に並んで、鰤丼をいただいた。84歳の女将さんがお店のそとで行列の整理をしていて、海外からのお客様にもきちんと片言英語で対応している。
「今は3代目が店を切り盛りしているけど、みんな英語と中国語ができるので大助かりだよ。みんな娘ばっかりで誰が後を継ぐのかねぇ。」140年続いているという老舗も、これからの将来に多少の不安を抱いている様子だった。
でも、店内では3代目と思われる若女将が立派な築地の女将さんとして振舞っていたので、また来年も来れることだろう。若女将に「今日は仕入れ?」と聞かれたのは正直嬉しかった。ちょっとは築地の方と同じ世界に入ることができたのかなって。
84歳だという女将さん、私の両親と同じ歳だが、まだまだ元気で頑張ってね。