農家に嫁いだ3人の女性たち。
最近、私の身の回りで3人の女性が、農家へ嫁いだ。
うち二人は20代で、もう一人も30そこそこ。
いずれも東京で仕事をしていたが、この若さで地方の農家に嫁いだ。
私は彼女たちをリスペクトし、その中の二人には幸いにも会うことができた。
◎養豚農家に嫁いだ嫁。
彼女は私の姪っ子で、群馬県生まれ。
短大卒業後、上京しヴィヴィアン・ウエストウッドのお店でスタイリストとして働いてきた。
今から5年くらい前に田舎に帰ると言い出し、群馬へ帰った。
それからしばらくは百貨店で働いていいたが、今年の5月に結婚するということを聞き、相手は同じ群馬県内の養豚農家だと知った。
11月の初旬に高崎市内で挙式を挙げ、私もお祝いに行って来た。
新郎の彼は養豚農家の倅で、かれも東京で働いていた経験もある。
二人で自分たちのブランド豚を育て、将来はレストランを開きたいという夢を持っている。
◎四国の高知に嫁いだ嫁。
彼女は自由大学などで知られる、池尻の世田谷ものづくり大学にあるメディアサーフという会社でクリエイティブな仕事に関わっていた。
それが数年前に突如高知県へ移住した。
農業をしたいというのがきっかけで、そこで出会った若者の農家と結婚。
そして先週、長野県でワイナリーをできないだろうかと二人でリュードヴァンを訪問。
小山さんの話しを真剣に聴いていた。
東京から高知、そして長野へと自由に居場所を変えてしまう大胆さは、その笑顔からはなかなか想像できない。
◎山形の農家に嫁いだ嫁。
世田谷ものづくり大学で農業を学んだ彼女は、東京での仕事を辞め、数年前に山形の農家へ嫁いだ。
雪の多い、厳しいところだ。
ちょうどその頃、奥田さんが「アル・ケッチャーノ」というイタリアンレストランを山形にオープンし、話題となっていた。
そんな奥田さんを追うように彼女は庄内柿の生産農家の跡継ぎの嫁へと転身した。
渋谷ヒカリエにあるD食堂で山形特集を開く時に、その庄内柿が採用された。
彼女から案内をもらって行ってみたら、大変な人気だと食堂のスタッフも喜んでいた。
国連大学前のファーマーズマーケットにも出店し、柿は完売。
そしてまたこれから厳しい冬を迎える山形へと帰っていった。
今回は残念ながら会うことは叶わなかったが、来年の春にでも山形を訪ねてみようと思う。
農家へ嫁ぐ若い女性たち。
彼女たちは屈託なく笑い、将来への夢を語る。
がんばれ、農家の嫁たち!