記憶について。
最近、物覚えが悪い、いや、物忘れがひどい。
こんな事はだれにでもあるんだろうが、最近「記憶」について感じることがあるので。
カズオ・イシグロ。
ノーベル文学賞受賞で早川書房は大忙し。出版会にとってはとても結構なことだ。私も恥ずかしながら読んだことがなかったので、入手することのできた2冊を読んでみた。正確には、まだ読み切っていない。完読できない読みにくだが私にはある。
しかし、彼の作品に共通するのは「記憶」なのかな、という印象。日本人であるかどうかということではなく、日本の記憶も忘れることなく、様々なことを思い出しながらストーリーを紡いでいる、そんな乾燥だった。
君の名は。
大ヒット映画「君の名は」をようやく見た。
これはストリートいうか前提が漫画だし、ありえないことなんだけど、共感を呼んでいるだろう。で、これもこれも記憶なんだな。二人の主人公が一生懸命思い出そうとしながら生きていく、そんな記憶の糸を手繰るようなお話し。
筋肉の記憶。
先日、テニスでケガをした。典型的なシニアのスポーツケガ。若い頃の経験が脳に記憶されていて、こんな球が来たら、こんな風にステップしてという条件反射的なアクションがケガの引き金になる、その理屈は分かっているけど、脳と筋肉がつながっていて、ボールの動きを予測した瞬間に筋肉が伸び切った。脳は記憶していても、筋肉は記憶だけでは動かない、その証明だった。
ヤング・アット・ハート。
20台にやりたかったこと、やっていたことの背景や理由を最近よく思い出す。なぜ今頃思い出すのか分からないけど、記憶が蘇ってくることが多い。これは、もう人生のエンディングノートなのかもしれない。