アメ横をぶらり。
東京へ出てきて1年目の浪人中だったか、大学に入って最初の1年目だったか、まだ東京を知らない頃、鶯谷が一番家賃が安いからと言って田舎の高校時代の同級生の友達二人が同じ部屋住んでいた。そこからよく上野公園まで歩いて行き、何をするわけでもなく人をウォッチングしていた。
そのうち、雑誌のポパイが創刊され、リーバイスのジーンズが欲しい、ジッポーのライターが欲しい、レイバンのサングラスが欲しい。その都度アメ横へ行って、路地裏のように入り組んだ小さな店を探し歩いていた。
次はフリスビーだスケボーだと、上野公園の広場で遊んでいた。代々木公園がホームグラウンド的なメジャーだったが、まだ上手にできないうちは夜の上野公園で練習するのが日課だった。
そんな上野公園をホントに久しぶりに歩いてみた。子供たちが小さい頃、動物園に来たことがあるくらい、ずい分前のことになる。
大きな風景は変わらない。アメ横も変わらないのには驚いた。時代が止まっている。あの頃のオジサンがまだお店を営んでいる、そんな感じがした。
本当は目的がひとつあったけど、残念ながらそれは果たせなかった。