Tokyo History

世田谷豪徳寺の招き猫たち。

世田谷と渋谷の事務所を往復する毎日。
帰宅のルートはいくつもあるが、世田谷通りを通って途中で美味しい中華料理を食べたあとは、世田谷区役所から豪徳寺前の通りを通って帰る。豪徳寺の先、世田谷線の宮の坂駅近くの住宅街には隠れ家のようなイタリアンレストラン、タヴェルナ・アリーチェというお店があり、ここには週末ランチに出かけたりもする。イタリアンのお店にもかかわらず、私の好きなジャクソン・ブラウンをBGMとしてかけていたりするので嬉しいのと、まだ幼い赤ちゃんもママと一緒にお店のお手伝いをしていて、もちろん大変だろうけどアットファミリーな雰囲気も住宅街のレストランという感じで微笑ましい。
そんな豪徳寺が招き猫の神社ということは以前から知っていたが、今まで門前をスルーするばかりで立ち寄ったことがなかった。江戸時代初期、井伊直政が鷹狩りから帰る途中、この神社の前で猫が招いていたので中に入り、お茶をいただいたおかげで雷雨に濡れることから避けることができ、以来、井伊家の菩提寺として伽藍を創建し整備された。
小田急線に豪徳寺という名の駅があるが、実はこの駅から豪徳寺は結構距離があるのは知っていた。小田急線と豪徳寺で交差する世田谷線で一駅、先ほどの宮の坂という駅が最も近い。
それにしても世田谷のど真ん中でとても広い敷地に改めて驚く。宗教法人だから固定資産税は免除されているのだと思われるが、敷地内に檜林があったりするので凄い。案内看板はないが参拝者用の無料駐車場もあり、徒歩よりもクルマの方が便利だ。どこかに奉納された招き猫たちがたくさんいるはずだがと探していたら、招福観音の前にいた。たくさんいた。雨ざらしなので汚れているのが可愛そうだが、素焼きの白い猫が右手を上げている。絵馬にも猫が描かれ、中には犬と猫が一緒にいたりするので面白い。境内を歩いていると、親切なおじさんが話しかけてきて、歴史的なことを丁寧に教えてくれた。聞くと檀家さんでお墓のお掃除をしたり、観光客にお話をしているという。もちろんボランティアで。奥へ進むと井伊家の墓所があり、井伊直政の墓から幕末の大老、井伊直弼の墓もある。思い起こせば、先月行った近江八幡のすぐ近くにある彦根が井伊家の領地であり、ここ世田谷の豪徳寺と繋がっていることに気がついた。今度近江に行くことがあったら、ぜひとも彦根にも足を向けたいと思う。
もうすぐ桜の季節。境内にはたくさんの枝垂れ櫻があり、満開になればとてもきれいに間違いないので、4月に入ったら改めて訪ねてみたい。

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奉納された猫たち
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枝垂れ桜がきれいに咲きそうな仏殿
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井伊家の墓所

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