Tokyo Style

1ヶ月が過ぎて、変わったこと。

最近、電車に乗るようになって遭遇したことを二つ。
まずひとつ目。
その日の朝はゆっくり目に世田谷の家を出て、いつものように小田急線に乗り、次の「経堂」駅でのこと。私はイヤホンでミュージックを聴いていたので最初は気がつかなかったけど、なんだか乗客がざわつき始め、電車の外を見ている。イヤホンを外すと、数輌先で女性の大きな声がする。「駅員さーん」。何か困ったことが起きたことはすぐに分かったので、乗っていた車輌を飛び降りて3輌先の車輌まで走って行って見ると、若い男性がシートで倒れている。見た瞬間にその症状は分かったので、彼女は何とかしなければと助けを求めていた。昼の時間帯はホームに駅員さんがいないことも多いのか姿は見えなかったので、私は階段を駆け下りて改札口にある事務室に飛び込んで助けを求めた。すでに連絡は入っていたようで、車椅子を用意していた駅員さんと一緒にホームまで上がり、その車輌へと案内した。その後は駅員さんに任せて間もなく電車は発車した。
車内は何ごともなかったように、みんなスマホに目を落としていた。

二つ目。
その日の夜、ちょっと遅目の帰りに、井の頭線から小田急線に乗り換えるため「下北沢」駅で新しくなった小田急線のホームへエスカレーターで降りた。すると一人の女性がうずくまっている。お腹を抑えている姿を見ても様子が変だ。「大丈夫なの?」と声をかけると、「はい」と言うが明らかに辛そうだ。でもあまりしつこく聞くとそれも迷惑かと思い、近くで様子を見ていた。同じ車輛に乗り、たまたま空いたシートに座れたので安心した。

ついでにあと3つのこと。
NHKで学校の職員室を舞台にしたドラマをやっていた。校内で先生の暴力はいけないという大前提で、ことなかれになっている先生と生徒の関係を描いているけど、よくこんな設定でドラマを作ったな、しかもNHKがと思ったけど、これってすごく切実な問題なんだと思う。

シェアオフィスに入って1ヶ月が過ぎた。
圧倒的に若い世代のクリエイターが多いので、毎日が楽しい。雰囲気だけでも楽しい。でも、予想していたほどコネクトがない。もちろんみんな仕事をしているので、私と違って世間話をするほどヒマではないのだろうが、もっと会話があるのかと思っていた。私はできる限り挨拶や声をかけるようにしているけど、今週はプレゼン会という場があるので、そこに参加してみようと思う。

スピルバーグ監督が来日してインタビューの中です言っていたこと。
リアルとバーチャルの境目を感じさせない映画だという。インタビューの中で、彼の子供たちが自宅のリビングで目を合わせて会話をしないで、メールでやりとりしていることにショックを受けたという。そんな彼らのコミュニケーションを救うのはVRなんだというが、なかなか実感が沸かないので、映画を観てみようと思う。

4月から働く環境を変えて、そろそろ1ヶ月。車から電車に都内の移動手段を変え、毎日の風景も変わり、私を囲む人々も変わり、自分のどこが変わるのか、変わらないのか。そんなことをまだ考えながらの毎日です。
そう言えば、このブログも電車の中でスマホで書いたけど、自分も現代社会の風景に溶け込んでいるのだろうか。

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